飛節スコアで牛床を評価

牛群の健康状態のモニタリングのひとつに飛節スコアがあります。飛節スコアは、牛床の快適性を評価する指標です。

牛床環境改善による利点

牛床の環境が改善されると、休息時間が増加します。休息時間を充実させることで、次にあげるような利点があるといわれています。

①乳房への血流量が増える。

②休息時間が7時間を超える場合、休息時間が1時間増加するごとに1日あたり0.7~1.0kgの乳量増加。

③反すうが増え、消化効率が上がる。(反すう時は大きな代謝活動が行われている)

④蹄病が減少。

⑤牛の疲労が減る。

⑥乾物摂取量(DMI)が上がる。

⑦免疫機能が阻害されない。

スコアの取り方

観察するポイントは主に飛節外側ですが、飛節全体を観察します。1頭の牛の評価は、左右の飛節を見比べ、スコアが高い方(状態が悪い方)を採用します。

また、飛節外側以外にも、内側や飛端にも擦り傷や腫れが認められることがあるので注意深く観察するようにしてください。

 

スコア1 飛節に汚れがほとんど無く、毛も滑らかで、問題が無い状態
スコア2 飛節部に毛の逆立ちがあり、点状に毛の欠損が認められる
スコア3 毛の擦れが明らかに認められ、皮膚の露出が、長いところで5cm以内(ちょうど人差し指、中指、薬指を並べた幅くらい)
スコア4 皮膚の露出が5cmよりさらに大きくなる
スコア5 飛節の腫れが認められるようになる
スコア6 腫れている部分に出血、化膿(および排膿)、かさぶたが認められる

 

牛群における飛節スコアの目標として、スコア4以上の牛の割合が全体の20%以下であることが推奨されています。

飛節の改善

飛節に問題がある場合、次のようなことが考えられます。

 

【擦り傷】牛床マットとの摩擦がある、牛床が滑りやすい

【飛節周囲に炎症が起きる】ストールの衛生状態が悪化している(外傷から環境性細菌が感染)

【腫れている】牛床が硬すぎる、牛床が平らでない、敷料が少ない、ストールに構造的な問題がある

【飛節内側のスコアが高くなる】牛床が短い

 

以上のことから、牛床ベットには、クッション性、寝心地、水分調整、滑り止め、細菌繁殖防止などが必要です。牛舎構造の変更は難しいことがありますが、それ以外の改善方法として、クッション性の高い牛床マットと十分な敷料の使用が重要です。

 

出典:臨床獣医第33巻7号(2015年7月)

最終更新日:2019年7月3日