牛糞スコア(マニュアスコア)

今回は牛の体調を判断する一つの手段とされている糞についてお話していきます。糞は消化器系の状況を映し出す鏡といわれ、糞を評価することで飼料バランスの結果を得ることできます。

採食された飼料は消化管を経て、1.5日~4日かけて糞の一部として排泄されます。今回はこの糞の評価方法を簡単に紹介したいと思います。

糞スコアには糞消化スコアと糞性状スコアの2種類があります。糞消化スコアは未消化繊維・飼料片の状態および全体的な割合を、糞性状スコアは糞の硬さと水分割合を評価します。

評価方法

評価方法はまず排泄されたばかりの糞を観察します。

糞消化スコア

糞消化スコア(表1)では「スコア1」は飼料がよく消化されており理想的な糞となり、消化が良くなければ「スコア5」となります。飼料中の草の繊維の有無や大きさにより5段階に評価します。

糞性状スコア

糞性状スコア(表2)も同じく5段階で評価され「スコア1」は糞として塊にならず液体状で病気の可能性があります。「スコア5」は足で踏んだ時に糞の硬さを感じるくらい硬いです。良いスコアは搾乳牛では「スコア3」、乾乳牛では「スコア4」とされており、糞が塊として認められ、足で踏んだ時に靴跡が残るか残らないかで評価します。

評価結果からわかること

消化器系の異常をきたす疾病で主に糞消化スコアは上昇し、糞性状スコアが低下します。乾物摂取量の不足により、ルーメンマットの形成が不十分あるいは選択採食(選び食い)による配合飼料過多の場合には、飼料のルーメン内通過速度が速まり、糞の軟化、未消化飼料片の増加がみられます。

乳牛の群移動後、飼料内容の変更後、分娩直後などは注意して観察し、環境変化への乳牛の適応を確認しましょう。特に飼料中の濃厚飼料の割合によってスコアは変化することが多く、搾乳から乾乳への移行時には確認が必要です。

 

※表1と2の記号は搾乳牛および乾乳牛に対して○は適切、△は許容範囲、×は不適切を示します。

 

最終更新日:2019年7月2日