妊娠発情と授精適期

牛の発情周期と卵巣の関係

牛の発情周期は、経産牛で18~24日、未経産牛で17~23日の間隔と言われています。

卵巣の中では卵胞と黄体の発育と退行が断続的に行われ、黄体が退行し卵胞が主席卵胞に成長するとホルモンを放出させ発情が起こります。

また、受胎し妊娠黄体ができていても卵胞の発育と退行は続いているので、発情は起こります。これが妊娠発情と呼ばれます。(図1)

図1

 

授精適期について

受胎させるために、もっとも確率の高い人工授精の実施時期を授精適期と言い、①精子が受精部位へ到達するために必要な時間(約6~8時間)、②精子が受精できる能力を持った時間(凍結精液の場合24時間で低下)、③卵子が排卵される時間(乳牛で約28時間)、④卵子が受精するために必要な能力を持った時間(約10時間)、この4つの時間が合うことが受胎するための条件になります。(図2・3)

図2

図3

 

つまり、排卵された卵子が受精部位に到達したときに、受精する能力を持った精子が待機している必要があるということです。

人工授精のタイミングが早すぎると、卵子が受精部位に到達する前に、精子が受精部位から離れてしまい、受精できる精子の数が減少したり、卵子が到達しても精子の受精する能力がなくなってしまうことがあります。

また、タイミングが遅すぎると、受精部位で待機している卵子が老化してしまい、正常な受精卵ができなくなることがあります。早すぎても、遅すぎても受胎する確率は下がってしまいます。(図4)

図4

 

牛によって発情のタイミングや兆候は違います。また、発情を発見したときに発情が始まったとも限りません。いつもとどう違うのか、発情の強さを個体ごとによく観察し把握することが大切です。

最終更新日:2019年7月24日