農作物共済

1.補償対象作物の種類

補償対象の作物は、水稲および麦です。
用途や品種等で次のように類区分しています。

共済目的の種類 加入区分 類区分 選択できる引受方式
水稲 第1区分 1類 1回作の主食用米 全相殺方式、半相殺方式および品質方式
2類 1回作の飼料用米およびバイオ燃料米
3類 1回作の米粉用米
第2区分 2類 1回作の飼料用米およびバイオ燃料米
7類 主食用米および米粉用米 地域インデックス方式
小麦 第1区分 1類 秋期に播種する小麦 全相殺方式、半相殺方式および災害収入共済方式
2類 春期に播種する小麦
第2区分 3類 田で耕作する小麦 地域インデックス方式
4類 畑で耕作する小麦
二条大麦 第1区分 6類 春期に播種する二条大麦 全相殺方式、半相殺方式および災害収入共済方式
第2区分 7類 田で耕作する二条大麦 地域インデックス方式
8類 畑で耕作する二条大麦
裸麦 第2区分 13類 田で耕作する裸麦
14類 畑で耕作する裸麦
その他麦 第1区分 16類 春期に播種するその他の麦 全相殺方式、半相殺方式および災害収入共済方式

※類区分ごとに引受けと損害評価が行われます。
※表中には無い、水稲の4~6類は2回作、麦の9~11類は六条大麦となっています。

2.加入申込と共済関係(契約)の当然成立

水稲、麦の耕作面積の合計が30㌃以上で、加入を希望する場合は、水稲、麦ごとに所定の期日までに農作物共済加入申込書兼変更届出書に必要事項を記入・押印して加入を申込み組合がその申込みを承諾したときに共済関係(契約)が成立します。
なお、全相殺方式、水稲品質方式および麦災害収入共済方式での加入は、次の諸要件が整っている場合に限定されておりますのでご了承願います。

・水稲の全相殺方式および品質方式で加入する場合は、次のアまたはイのいずれかの要件を満たすこと。

ア.概ね全量をJA等集荷団体または乾燥調製作業を委託している者へ出荷し、出荷先から数量等が類区分別(品質方式については品種別・出荷規格別)に記述された請求書等の発行が得られること。
イ.青色申告を実施しており、その関係書類を用いて数量等(品質方式の場合は品種別、出荷規格別)が判明すること。

・麦の全相殺方式および災害収入共済方式で加入する場合は、次のア又はイのいずれかの要件を満たすこと。

ア.売渡しの委託を受けている者および農業協同組合等が発行する書類を用いて数量等(災害収入共済方式の場合は品種別、出荷規格別)が判明すること。
イ.青色申告を実施しており、その関係書類を用いて数量等(災害収入共済方式の場合は品種別、出荷規格別)が判明すること。

また、次の事由に該当する水稲、麦については、加入することができませんので、留意願います。

① 共済事故の発生することが相当の確実さをもって見通されること。
② 基準収穫量または基準生産金額の適正な決定が困難であること。
③ 損害額の適正かつ円滑な認定が困難であること。
④ 穀実の収穫を目的としないこと。
⑤ 通常の肥培管理が行われず、または行われないおそれがあること。

3.共済関係の解除

次の場合、共済関係が解除される場合がありますので、留意願います。

① 申込者が故意もしくは重大な過失により事実の告知をせず、または不実の告知をした場合
② 共済掛金の払込みを遅延した場合(麦で複数の類区分がある場合、共済掛金払込期限が早い類区分に係る組合員負担掛金が納入され、払込期限が遅い類区分の組合員負担掛金が期限までに納入されない場合を含みます。)。
③ 共済金の給付を行わせることを目的として損害を生じさせ、または生じさせようとした場合
④ 共済金の給付の請求について詐欺を行い、または行おうとした場合
⑤ その他、組合の組合員に対する信頼を損ない、当該共済関係の存続を困難とする重大な事由が生じた場合

なお、共済関係が解除された場合は、組合は解除された時までに発生した共済事故による損害を補塡する責任を負いません。
また、既に納入された共済掛金および賦課金は返還できませんので、留意願います。
ただし、共済関係の成立後に農業経営収入保険に加入するため、共済関係を解除する場合は、納入済の共済掛金および賦課金は全額を返還します。

4.引受(加入)方式

引受(加入)方式には、水稲、麦ごとに次の種類があります。

補償対象作物 引受方式 補償割合 補償内容
水稲・麦 半相殺方式 80 被害耕地にかかる減収量の合計が、その農家の基準収穫量(全耕地の基準収穫量の合計)の2~4割(農家が選択した補償割合に応じた割合)を超えるときに、共済金が支払われます。
70
60
全相殺方式 90 全ての耕地の増減収量を相殺した結果、農家の減収量が、その農家の基準収穫量の1~3割(農家が選択した補償割合に応じた割合)を超えるときに、共済金が支払われます。
80
70
地域インデックス方式 90 農家ごとに当該農家の耕地が所在する統計データによる収穫量が、その農家の基準収穫量の1~3割(農家が選択した補償割合に応じた割合)を超えて減少した場合に共済金が支払われます。
80
70
水稲 品質方式 90 農家ごとに農作物の減収および品質の低下がある場合、その農家の生産金額の減少額が基準生産金額の1~3割(農家が選択した補償割合に応じた割合)を超えるときに、共済金が支払われます。
80
70
災害収入共済方式 90 農家ごとに農作物の減収及び品質の低下がある場合、その農家の生産金額の減少額が基準生産金額の1~3割(農家が選択した補償割合に応じた割合)を超えるときに、共済金が支払われます。
80
70

※基準収穫量とは、いわゆる平年収穫量のことで、組合が耕地ごとに設定した基準単収に引受面積を乗じて算定します。
※基準生産金額とは、いわゆる平年的な生産金額のことで、組合が組合員ごとに設定します。

5.共済事故(共済金の支払対象となる事故)

風水害、干害、冷害、雪害、その他気象上の原因(地震および噴火を含む。)による災害、火災、病虫害および鳥獣害が共済事故となります。
また、水稲品質方式と麦災害収入共済方式にかかる共済事故は、上記の災害による水稲または麦の減収または品質の低下を伴う生産金額の減少となります。
なお、減収となった原因が肥培管理不良、病害虫防除不適切など共済事故以外による場合は、その減収を共済事故による減収と分けて見積り、共済金の支払対象としないこととしていますので、ご留意願います。

6.共済責任期間(補償期間)

共済責任期間(補償期間)は、次のとおりです。

水稲 : 本田移植期(直播の場合は発芽期)から収穫期まで。
麦 : 発芽期から収穫期まで。

なお、圃場乾燥中のものは、通常の圃場乾燥期間に限り共済責任期間内として取扱われますが、いったん収穫物を圃場から搬出すると、損害があっても補償の対象にはなりませんので、ご留意願います。

7.共済金額(契約金額)

共済金額(契約金額)は、共済金の支払最高額をいい、次のように算定します。

半相殺方式:共済金額=キログラム当たり共済金額×農家の基準収穫量×農家選択の補償割合
全相殺方式:共済金額=キログラム当たり共済金額×農家の基準収穫量×農家選択の補償割合
水稲品質方式:共済金額=基準生産金額×農家選択の付保割合
麦災害収入共済方式:共済金額=基準生産金額×農家選択の付保割合
地域インデックス方式:共済金額=キログラム当たり共済金額×組合員の基準収穫量(統計単位地域における統計単収の5中3平均×引受面積)×組合員選択の補償割合

※キログラム当たり共済金額は、毎年、国が定める金額のうちから組合員が選択することができます。
※麦の「キログラム当たり共済金額」および「キログラム当たり生産金額」については、経営所得安定対策における畑作物の直接支払交付金の交付を受ける「交付農業者」と「交付農業者以外」で異なります。
※補償割合は、半相殺方式は8・7・6割、全相殺方式・水稲品質方式・麦災害収入共済方式9・8・7割の中から組合員が選択した割合です。
※付保割合は、4~9割の範囲内(選択する補償割合を超えることはできません。)で農家が選択した割合です。
※統計単位地域とは統計単収が公表される地域で、水稲、麦にあっては市町村別が基本です。

8.共済掛金

水稲、麦ごと、類区分ごと並びに引受方式の種類ごとに、次のように算定します。
農家負担共済掛金 = 共済金額 × 共済掛金率 ― 国庫負担掛金
※共済掛金標準率は、農林水産大臣が過去20ヵ年の被害率を基礎に定め、3年ごとに改定されます。
なお、共済掛金率については、農林水産大臣が定めた率を組合員ごとの過去20か年の損害率等を加味して細分化することとしています(危険段階別共済掛金率といいます。)。
また、組合員ごとに適用する危険段階は、直近20年分の損害率を近年ほど高いウェイトを持たせて加重平均し、毎年見直します。
※農家負担割合は、約50%となっています。

9.被害発生時の通知義務

加入した水稲および麦に被害が発生したときは、直ちに組合へ被害申告(事故発生通知)をお願いします。
また、収穫期において、共済金の支払いに該当する被害があると認められるときは、組合の指定する期日までに被害申告(損害通知)をお願いします(半相殺方式で加入した場合は被害申告耕地の収穫量を申告する必要があります。)。
組合では被害申告に基づいて必要な調査をします。
被害申告を行わずに、収穫後に被害が大きいことがわかっても、適切な調査ができないため共済金をお支払いできませんので、ご留意願います。
なお、麦については交付農業者として加入した場合、適切な共済金を算定するため、畑作物の直接支払交付金の面積払(営農継続支払)(以下、面積払(営農継続支払))の交付を受けず畑作物の直接支払交付金の数量払(以下、数量払)のみの申請を行ったときには、損害通知に併せてその旨の申告をして下さい。申告後、交付金の交付申請内容が変更となったときは、速やかに組合へ修正申告をお願いします。

10.共済金の支払額

半相殺方式は、被害耕地にかかる減収量の合計がその農家の基準収穫量(全耕地の基準収穫量の合計)の農家が選択した補償割合に応じた割合(2~4割)を超えるときに、全相殺方式は、組合員の耕地ごとの増減収量を相殺した結果、減収量がその組合員の基準収穫量の組合員が選択した補償割合に応じた割合(1~3割)を超えるときに、地域インデックス方式は、統計単位地域ごとの統計単収がその組合員の基準収穫量の組合員が選択した補償割合に応じた割合(1~3割)を超える減収があったときに、その超えた部分(共済減収量といいます。)に対して共済金が支払われます。
ただし、面積払(営農継続支払)の交付を受ける交付農業者の麦については、面積払(営農継続支払)に相当する額が数量払に相当する額よりも多い場合は、面積払(営農継続支払)と数量払の差に相当する額を控除するよう減収量を調整して共済金を算定します。

共済金の支払額 = 共済減収量 × 単位当たり共済金額

また、水稲品質方式と麦災害収入共済方式は、品質を加味した実収穫量が基準収穫量を下回り、かつ、生産金額が共済限度額(基準生産金額×補償割合)に達しないときに、共済金が支払われます。
ただし、面積払(営農継続支払)の交付を受ける交付農業者の麦については、面積払(営農継続支払)に相当する額が数量払に相当する額よりも多い場合は、面積払(営農継続支払)と数量払の差に相当する額を控除するよう生産金額を調整して共済金を算定します。

共済金の支払額 =(共済限度額-生産金額)× 共済金額/共済限度額

さらに、一筆半損特約を選択申込みした場合は、耕地の見込収穫量が基準収穫量の50%以下となった耕地については基準収穫量の50%の減収があったものとみなします。なお、最終的にお支払する共済金は、一筆半損に係る共済金と超過被害の共済金を比較していずれか大きい金額になります。
なお、農業共済事業は、行政庁の指導・監督のもと、組合・連合会・国の3段階による責任分担を行って広く危険分散を図るなど、共済金の確実な支払ができる仕組みを採っていますが、組合の財務状況によっては、共済金のお支払いする金額が削減されることがありますので、ご理解願います。

※共済金の削減が認められているのは、組合の責任分担部分のみであり、連合会・国には認められていません。これは、組合については危険分散機能が小さいため、手持財源を超えて共済金を払い続けることにより事業不足金が累積し、事業運営の継続が困難となる事態を防ぐため認められている措置ですので、ご理解願います。
また、共済金の削減は、直近年において、加入者(被災農家)の方々に多額の共済金を支払い続け、組合の手持財源に不足を生じるようになった結果でもあることを、ご理解願います。
なお、災害の規模が大きくなるほど、連合会・国の責任分担部分が大きくなるため、削減割合は小さくなり、被災農家の再生産に支障が出ないよう配慮されています。
※麦については、経営所得安定対策の交付農業者として加入した場合でも、交付金が交付されなかったことが確認され、交付農業者以外であると認められた場合には、引受変更及び(必要に応じて)共済金返還措置を取ることとなりますので、ご理解願います。
※麦については、経営所得安定対策の交付農業者として加入した場合で数量払のみの交付の申請を行った旨の申告があったにもかかわらず、面積払(営農継続支払)交付農業者であることが判明し、共済金が過大に支払われていたときには、共済金返還措置を取ることや、このような事例が複数年続いたときやその他悪意又は重大な過失によって不実の申告をしたと認められるときは、共済金の全部または一部についてお支払いできないことがありますので、ご理解願います。

11.共済金が支払えない場合

共済責任期間中に発生した共済事故による損害であっても、次のような場合には共済金の全部または一部をお支払いできないことがありますので、ご留意願います。

①加入者が通常すべき管理その他損害防止の義務を怠ったとき。

②加入者が損害防止のため特に必要な処置について、組合のした指示に従わなかったとき。

③加入者が異動通知(①共済目的の譲渡、②収穫適期前の刈取り又はすき込み、③共済目的が他の類区分に該当することとなる栽培方法等の変更、④災害収入共済方式を選択する場合にあっては、当該共済関係に係る農作物に係る収穫物の出荷計画の変更)、事故発生通知又は損害通知の義務を怠ったとき、または悪意もしくは重大な過失によって不実の通知をしたとき。

④加入者が当該申込みの際、当該申込みに係る農作物に関する次に掲げる事実または事項につき、悪意または重大な過失によってこれを通知せず、または不実の通知をしたとき(組合がこれを知っていたとき、および過失によってこれを知らなかったときを除く)。

・共済目的の種類、引受方式、支払開始損害割合または共済限度額割合および単位当たり共済金額(災害収入共済方式を選択する場合にあっては共済金額)
・耕地の所在地および面積ならびに当該耕地において栽培される農作物の品種、栽培方法、用途および収穫時期
・全相殺方式を選択する場合にあっては、収穫量の確認方法
・災害収入共済方式を選択する場合にあっては、収穫量、品質および生産金額の確認方法ならびにその申込みに係る農作物共済の共済関係に係る農作物に係る収穫物の出荷計画

⑤ 加入者が正当な理由がないのに、共済掛金の払込みを遅滞したとき。

⑥ 加入者が植物防疫法の規定に違反したとき。

⑦ 加入者が定められた区分にかかる栽培方法以外のものによって栽培したとき。