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技術情報

2013/06/01

疥癬について

やせたタヌキ

ある日の往診中、何か分らない動物がいるのでちょっと見てくれと言われました。タヌキかアライグマ?じゃないかとの事で、見てみると全身毛の抜けた痩せた猫くらいの灰色の動物。見る影もありませんが、間違いなくタヌキでした。
十年程前まで、タヌキなどめったに見ることができませんでした。庭先まで来て、いたずらする動物と言えばキツネ(今でもそうだが)でしたが、十数年前に「疥癬」という病気が流行し、急激に数を減らしました。近年やっと頭数が元に戻りつつあるようです。
タヌキが増えて表に出てきたのもキツネが減った影響かもしれません。疥癬の症状は脱毛の酷い皮膚病。今回のタヌキは重症の疥癬でした。

庭先に出てきたタヌキ
(今回のタヌキではありません)

疥癬症とは?

疥癬症という病気は、「ヒゼンダニ」という極めて小さいダニの感染症です。
主に牛に感染する「ショクヒヒゼンダニ」、主に犬に感染してイヌカイセンともいわれる「センコウヒゼンダニ」、主に猫に感染してネコカイセンとも呼ばれる「ショウセンコウヒゼンダニ」などがいます。 キツネや今回の狸の疥癬は「センコウヒゼンダニ」と思われます。

ショクヒヒゼンダニについて

牛の場合、病変は尾の付け根に最も多く、首、乳房の付け根などによく見られます。脱毛と皮膚の肥厚、フケにかゆみを伴います。この強烈なかゆみにより、牛は非常にストレスを感じています。
ヒゼンダニは大きさが0.3mm以下で肉眼ではほぼ確認することが出来ません。 犬の疥癬も猫の疥癬も、教科書的には牛に移る可能性もあるらしですが、ヒゼンダニ自体が寄生した動物を離れると長いこと生きていられない事と、実際にそういう報告が極めて少ないことから、ほとんど心配することはありません。


ショクヒヒゼンダニは、肉眼では見ることは
不可能に近い(牛の臨床より)

尾根部の脱毛病変 (牛の臨床より)

【まとめ】

昔は治療と言えば、疥癬に有効な殺虫剤をスプレーする程度しかなかったため、一時的によくなっても忘れた頃に再発と、なかなか撲滅することが難しかったのですが、現在は背中にかけるだけのプアオン製剤(元々内部寄生虫の駆虫剤)が色々出ています。
搾乳牛にも使えるものもありますので、興味がある方はお近くの獣医師に相談下さい。

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