北海道の北見市にある農業共済組合の公式ホームページです。

オホーツク農業共済組合
〒099-0879 北海道北見市美園497-1
TEL
0157-66-6000
FAX
0157-37-2000

技術情報

2011/04/13

子宮内膜炎

 

繁殖には重要 子宮内膜炎

 

酪農場における飼養管理において繁殖は重要な役割を担っています。

妊娠が遅れることによる損害は、1日あたり1000~1200円程度とも言われており、いかに分娩間隔を短縮するかは経営にも大きく関わってきます。

繁殖成績の低下を引き起こす要因として、発情持続時間の短縮による発情発見率の低下、子宮内膜炎による受胎率の低下等があげられ、こういった繁殖に対してマイナスの影響を及ぼす要因にどう対処していくかは、繁殖成績の向上において重要なこととなっていくでしょう。そこで今回は聞き慣れないとは思いますが「子宮内膜炎」について紹介したいと思います。

     
 

 子宮内膜炎とは

 

子宮の内側を覆っている膜が炎症を起こす病気です。細菌による感染が原因となります。

分娩時には子宮の中に細菌が侵入しますが、分娩後3週間目までにはそのほとんどが排出されます。この3週間を過ぎても細菌が存在し、子宮内に膿状の物質が存在する状態を「子宮内膜炎」と定義しています。

     
 
 

 どれくらいの牛が子宮内膜炎になっているのか

 

定義、分娩後の経過日数によって異なりますがある調査では分娩後60日以内に症状を示したものは全体の1/4以上に及んでいました。また、海外での調査では一見して分からないような「潜在性子宮内膜炎」と呼ばれるような場合も含めると分娩後40-60日で半数近くが子宮内膜炎になっていたと報告されています。正常であれば分娩から時間がたつに従い子宮は回復し、子宮内膜炎の牛の割合は減っていきます。(図1)

     
 

 どのような牛が子宮内膜炎になるのか

 

胎盤停滞の牛で3.6倍、介助分娩で1.7倍、死産で3.1倍、初産牛で1.8倍、オス子牛分娩で1.5倍かかりやすいと報告されています。このように分娩時に問題を抱えた牛は分娩後の繁殖成績にも影響を与えます。

   
 

 どうやって子宮内膜炎とわかるか。自分でも調べられるか。

 

最も精度の高い方法は子宮粘膜や分泌物の一部を採取し顕微鏡で調べることですがこれを農場で実際にやることは困難となります。直腸検査や超音波検査での子宮の評価(大きさ、液体の貯留)でも調べられますが精度は低く、精度の高いものとしてあげられるのは次の方法です。

1.膣鏡や専門の採取器具(メトリチエック)を使っての膣内容物の評価(汚れの程度)

2.グローブを手につけて膣内容物を採取する

この方法は、酪農家さん自身でも行うことができ、衛生的に行えば悪影響はないとされています。しかし、この方法でも子宮内膜炎を見つけられる可能性は半分程度であるため実際にはリスクの高い牛に積極的に治療を行う方が現実的かもしれません。

 
 
       
 
 

 まとめ

 

胎盤停滞、死産などで子宮内膜炎になるリスクの高い牛がいる場合には注意を払い自身で検査してみるか獣医師に検査を依頼してください。どの牛が子宮内膜炎になる可能性があるかを把握し早めに対策を講じることで受胎率を高め、繁殖成績を向上させることができます。

質問や疑問などがありましたら 湧別診療所 小林まで
問い合せ先 〒01586-6-2111 r-kobayashi@nosaiok.or.jp

   

オホーツク農業共済組合 〒099-0879 北海道北見市美園497-1
TEL
0157-66-6000
FAX
0157-37-2000