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技術情報

2010/03/13

牛の肺炎

肺炎(呼吸器病)~発生のしくみと予防~

 

呼吸器病は、農場において日常的に発生が見られ、各種抗生剤による治療にもかかわらず死亡することもあり、経済的な損失が極めて大きい疾病です。そこで今回は「呼吸器病」をテーマに発生のメカニズム、対策について取り上げてみたいと思います。

 
     
 

●乳の呼吸器病とは?

 

呼吸器病発生のメカニズム

 

ストレス環境下において、ウイルスや細菌、その他病原体が複雑に絡み合って呼吸器病を発症。

   
 

①離乳、移動、群編成、寒暖の変化、飲水不足、過密や換気不全などのストレス環境下において、牛の免疫力が低下。

 

ウイルス(IBR、RS、BVD-MD、P13など)が気道に感染し、粘膜が損傷を受け、気道における感染防御能力が低下。

 

③上部気道や鼻腔に常在する細菌等が肺に定着、増殖(パスツレラ、マンヘミア、マイコプラズマなど)

 

肺炎:肺組織の損傷・炎症

慢性化:肺組織が復元できず、ガス交換不可能になると斃死。治癒しても増体率が低下、その後も各種疾病に罹りやすくなり予後不良となるばかりでなく、病原体を牛群に拡散させる原因にもなる。

 

 

 

     
 
     
 

●呼吸器病による経済被害は?

  ①治療費用がかさむ。 ②治療回数が多い牛は増体が悪くなる。
  ③増体が悪く飼料代も余計にかかる。 治療は予防より費用がかかる。
   
 

●呼吸器病対策はまず予防から

 

 基本は早期発見・早期治療ですが、使用した抗菌性物質等の耐性発現なども考えると、やはり治療よりも予防に力をいれるべきです。

     
 
 

  ①飼育環境の改善

敷料の管理と飼育密度・換気。糞尿を含む敷料から発生するアンモニアガスにより、呼吸器の粘膜がダメージを受け、感染症に罹りやすくなります。常に清潔で乾燥した状態にしておけるよう厚く敷料を与え、できるだけ頻繁に交換しましょう。

 
 
 

  ③病原体の侵入防止

病原体の農場への侵入は、やはり牛の導入時が最も多いと考えられます。導入後はすぐには群飼せず、1~2週間程度は隔離してよく観察しましょう。

 
 

  ②牛の免疫力の強化

良質な飼料給与や生菌剤・ビタミン剤の投与などにより生体機能を安定化させて、免疫力を高めましょう。

 
 
 

  ④ワクチンの使用

どのワクチン(ウイルス性・細菌性)をいつ、どのくらいの間隔で何回接種すればいいか、すべての農場で画一的に適用できる方法はありません。各々の農場によって飼養規模や衛生管理の状況、流行している感染症の種類が異なるためです。地域の担当獣医師に相談し、農場が置かれている状況に応じたワクチン接種プログラムを作成しましょう。

 
     
   
 

最後に、呼吸器病の多くは、牛の抵抗性と各種病原体とのバランスが崩れた時に発生します。呼吸器病の防御にあたっては、個々の病原体をコントロールするだけでなく、飼育環境の改善などを考慮した総合的な対策が必要であると考えられます。その上でワクチン接種などの対策が必要でしょう。ワクチンの効果を最大限に引き出せるよう、ストレスのない環境を作ることが最も重要です。

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