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技術情報

2008/04/13

繁殖プログラムについて

 

繁殖プログラムについて『現場でのCIDRの応用』

紋別診療課 菅 野 篤 夫 獣医師
 

近年の繁殖管理について様々な情報が報告されています。多頭化及び能力重視の飼養管理の中で受胎率をいかに高めていくかが酪農経営のポイントとなります。

繁殖検診プログラムには、PG剤(プロスタグラディン)GNRH剤(コンセラール)CIDR(膣内挿入型プロジェステロン)等の薬剤を使用した幾つかのプログラムがあります。

今回「いぶりNOSAIの初谷先生」による、「乳牛に対する膣内挿入型プロジェステロン(CIDR)を利用した繁殖プログラムの有用性」から一部を紹介したいと思います。

     
 

CIDRプログラムには、表1に示したとおりです。

1の発情同期化は通常酪農家の皆様が行っている方法かと思います。ただしこの方法では、同期化が不十分でCIDR技法後2~3日に散るようです。最近では、これにGNRHを注射する方法もあるようです。

     
 

2の定時授精は最近行われ始めた方法でその特徴は、発情誘起率が高いのと、10日目には必ず人工授精を行うところです。そのために人工授精前の直腸検査は不要です。この方法での発情誘起率は95.9%と非常に高く、PGや0vsynchのそれよりも高くなっています。(グラフ1)

産次別受胎率はグラフ2のように産次数による違いは見られませんでしたが、BSC別受胎率では大きく差が出ました。

   
 
   
 

BSCの回復の悪い牛では受胎率が非常に高かったようです。(グラフ3)。

CIDRを応用したプログラムの経費は約5千円であり、PGの約2千円や0vsynchの約4千円と比較して安価ですが、実質の受胎経費は約8千6百円、PGでは約7千3百円、0vsynchでは約1万2千4百円との事でした。(グラフ4)

また、様々な血液検査も行っていますが、栄養状態の悪い牛ほど受胎率が低くなっています。以上のことなどからCIDRは、どの時期から開始でき発情誘起が高く、定時授精ができること。尚かつ標準的な受胎率が得られ、実質経費が他プログラムと同等という利点を持っています。しかし、繁殖プログラムは実質負担であるということと、栄養状態の良くない牛群では有効ではなく、発情発見率の低い牛群や発育の正常な育成牛では、非常に有効であるという特徴を持っています。

発表を聴きながら、酪農の多頭化は着実に広がっていき、繁殖管理も牛毎の繁殖障害の治療から繁殖検診や繁殖プログラムへと移り変わっていくのかと感じました。

     
   
     
 
     
 

尚、繁殖プログラム等に興味を持たれた方は、どんなプログラムが自分に適しているのか、プログラムが有効な牛群かどうか等を獣医師と相談の上、実施されることをお勧めします。

   
 

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